大阪府文化財センター

イベント・活動 平成25年度

堺市立泉北すえむら資料館で展示をしています


 当センターでは、堺市立泉北すえむら資料館で「茅渟の海の生業」と題して、平成26年1月15日(水)~3月16日(日)まで展示をしています。
和泉・河内・摂津・播磨・淡路にかこまれた大阪湾は、かつて「茅渟(ちぬ)の海」とよばれ、古来より豊かな海の恵みをもたらしてきました。人々は大地からの恵みとともに海に深くかかわって生活し、魚貝類などを取って食べ、塩を作って食料を保存し、船を作ってモノを運び、他地域と交流してきました。展示では、大阪湾沿岸で繰り広げられた人びとの生活の様子を、それぞれの遺跡から出土した蛸壺や網錘などの漁撈具・製塩土器・他地域から運ばれた遺物などで復元し、紹介いたします。
入館は無料(月・火曜日 休館)。開館時間は午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)です。

・関連先  堺市立泉北すえむら資料館 ホームページ
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朝日カルチャーセンター梅田教室 秋の公開講座「モノから知る古代の衣・食・住


 朝日カルチャーセンター梅田教室 秋の公開講座に、当センターの職員を講師として派遣しました。
「古墳時代の渡来人と食文化」と題し、副主査 鹿野が古墳時代に大陸からやってきた渡来人の食文化について、溝咋遺跡、小阪合遺跡、讃良郡条里遺跡から出土した土器を実際にお見せしながら講座を行いました。
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大阪府立大手前高等学校の集中セミナー開催


 大阪府立大手前高等学校の集中セミナーが、平成25年12月9日(月)、当センターの大坂城跡の発掘調査現場事務所で行われました。出土した土器の基礎整理の一環として、土器を洗浄したり、土器にネーミング(注記)をしたりと、大学の考古学実習さながらでした。
 調査第二課長補佐の市本の指導のもと、高校生達は熱心に取り組んでいました。実際に遺跡から出土した土器を手にとり、古代に思いを馳せる有意義な時間となったことでしょう。
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大坂城跡の発掘調査現場で現地説明会をおこないました


 平成25年7月より、大阪府立成人病センター整備事業に伴う埋蔵文化財発掘調査を、大阪府教育委員会文化財保護課の指導のもと、当センターが行っております。
今回、豊臣秀吉によって大坂城三の丸が築かれた時期の礎石建物の一部や炉跡などの遺構、陶磁器類を中心とする遺物が、また、江戸時代に掘られた堀の中から徳川氏が大坂城を再築する際に使用した石垣材の残石26点(刻印石を含む)が見つかりました
これらの成果につきましては、平成25年11月23日(土・祝)に説明会を実施し、467人の参加がありました。なお、当日の資料につきましてはこちらをご覧ください。

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大県郡条里遺跡の発掘調査現場で現地公開をおこないました


 八尾市の大県郡条里遺跡では、遊水地事業に先立つ埋蔵文化財の発掘調査を行っています。
 平成25年11月20日(水)に、周辺住民に対して発掘現場の調査区を公開し、検出された遺構について説明を行いました。
 これまでの調査成果を写真パネルで掲示したり、遺物の展示ブースでは、石鏃や縄文土器、墨書土器など、出土した遺物を展示し、解説を行いました。
当日は平日の雨天であったにもかかわらず、38人の地元の方々の参加を得ることができました。なお、調査の成果につきましては、当日の資料をご覧ください。

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スポット展の講演会を開催


 「最新報告 讃良郡条里遺跡の弥生時代―北河内における弥生中期集落の調査成果から―」と題して、スポット展に伴う講演会を平成25年11月16日(土) 、大阪府立弥生文化博物館にて行いました。
発掘調査担当者である、当センター副主査の後川恵太郎が「弥生時代の讃良郡条里遺跡」と題して、寝屋川市教育委員会事務局文化スポーツ振興課の濱田延充氏が「北河内の弥生時代」と題して、四條畷市教育委員会社会教育課の實盛良彦氏が「北河内における弥生から古墳へ」と題して講演しました。
その後、大阪府立弥生文化博物館副館長の秋山浩三の司会の元、同館総括学芸員の中尾智行をまじえて、五者討論会が行われました。讃良郡条里遺跡の弥生時代の調査成果についての詳しい講演とその後の討論会を、参加者は熱心に聴いておられました。今回のスポット展示の総括として、有意義な機会になったことでしょう。
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岩手県で復興調査を支援しています


 当センターでは、東日本大震災の復興支援のために今年度から職員2名が公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターに出向しています。これは東北3県で急増した復興関連調査に対応するために、調査員の増員が急務となったことから、要請を受けて職員を出向させているものです。
当センターから出向している三好孝一と廣瀬時習は、いずれも山田町に所在する遺跡の調査を担当しています。両名ともに当センターでは、府立博物館の学芸員を経験しており、将来的には復興支援から文化交流への架け橋になればとも思います。
言葉に戸惑うこともあったようですが、両名ともに1日も早い復興のためにとの思いを胸に、経験を活かして日々、奮闘しています。


岩手県立埋蔵文化財センター所報(№128)に当センター出向職員が紹介されています。
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成合遺跡の講演会を開催


 「高槻市成合遺跡の発掘調査―平安時代の須恵器窯を掘る―」と題して、土曜講座を平成25年9月28日(土) 、大阪府立近つ飛鳥博物館にて行いました。
成合遺跡の調査概要報告に始まり、8世紀後半以降に一大須恵器生産地である陶邑が衰退して都城の近郊エリアに須恵器窯が展開していく中での成合遺跡の須恵器窯の位置づけや、その時代背景、今後の解明の課題である成合遺跡からの須恵器の供給先についてなど、成合遺跡の調査成果について、技師の笹栗が詳しく報告しました。
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亀井遺跡出土「分銅」の精密な質量計測が行われました


 亀井遺跡から出土した「分銅」の質量計測が、計量史学会の協力を得て平成25年7月31日(水)、(株)村上衡器製作所にて行われました。
 八尾市・大阪市に広がって位置する亀井遺跡から、小さな円柱状の石製品が1981年に発掘されました。その当時、発掘調査担当者は整った形状を持つその特徴に注目しつつも、表面の丁寧な研磨痕から、何かをすりつぶすための「磨石」という石器として発掘調査報告に記載されました。
 そして30年以上経った平成25年、ある一人の考古学研究者がこの石製品の詳細な観察と重量から詳細な分析をしました。そして、この石製品が国内最古の「分銅」であると発表しました。
 このことによって、分銅を組み合わせることにより精緻な計量を可能とする「天秤」の存在が、すでに弥生時代からあったということが推測されるようになりました。
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でかける博物館講座「考古学からみる古代の生活」を開催しています


 当センターでは、近畿文化サロンと共催で「考古学からみる古代の生活」と題して、平成25年6月20日(木)~平成26年3月20日(木)まで、10回のでかける博物館講座を開講しています。
テーマは、第1回「渡来人の生活文化と王権」、第2回「災害と復興の考古学」、第3回「古代の船」、第4回「古墳時代の家族」、第5回「古代人の食卓風景」、第6回「邪馬台国時代の土器」、第7回「死と再生のデザイン」、第8回「信仰と生活」、第9回「産屋の風景」、第10回「性交合の考古学」です。
残すところあと2回となりましたが、毎回、多くの熱心な聴講生に受講していただいております。聴講は各回800円、定員120名(要事前申込)。お申込み・お問合わせは「近鉄文化サロン阿倍野」0120-106-718まで。
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泉佐野市立長南小学校に行ってきました


 7月2日(火)、泉佐野市立長南小学校に出前授業に行ってきました。今回の出前授業は一昨年から昨年にかけて当センターが長南小学校の体育館建て替えに先立つ諸目遺跡の発掘調査を行った縁があり、お呼びいただいたものでした。
今回の出前授業は、より充実した内容とするため、当センターが指定管理者となっている弥生文化博物館との合同で実施しました。6年生3クラス(85人)を対象として、火おこし体験を弥生文化博物館が担当、当センターからは古代の衣装(近つ飛鳥博物館蔵)に身を包んだ河本技師が実物資料を前に発掘調査成果について解説しました。調査を担当した河本技師は出前授業デビューでしたが、自らが考古学に興味をもったのが、自身の母校である小学校内での遺跡調査であったことなどのエピソードを折り込みながら丁寧に話しかけました。
長南小学校6年生の皆さんも、身近な母校から出土した出土品を手にして、古代との距離が少しは縮まったのではないかと思います。
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近つ飛鳥博物館でスポット展示「松原市池内遺跡の調査成果-条里遺構と平安時代の集落」を開催しました

  近つ飛鳥博物館において、松原市池内遺跡の調査成果のスポット展示を開催しました。
今回の展示されたのは平安時代の集落跡から出土した土器等です。当遺跡では条里地割に規制される形で平安時代の屋敷地が調査され、庇もしくは縁をもつ大型の建物跡も見つかっています。遺物では「緑釉陶器」と呼ばれる緑色の釉薬をかけた土器や墨書土器も出土するなど、有力な人物の屋敷であったと考えられます。
また、スポット展示に関連して、9月22日(土)には、大阪府文化財センターの川瀬貴子による第50回土曜講座「松原市池内遺跡の調査成果-条里遺構と平安時代の集落-」と題する講座が開催されました。



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讃良郡条里遺跡 現地説明会終了しました

  9月1日(土曜日)に、讃良郡条里遺跡の現地説明会を開催いたしました。当日は、350人とたいへん多くの方にお越しいただきました。アンケートなどでいただいたご意見も、今後参考にさせていただきます。
ありがとうございました。



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イギリスのから考古学者が発掘調査現場の見学に来られました

  平成24年8月27日(月)、英国人考古学者のケニス・アイチソン博士を成合遺跡の発掘調査現場に案内しました。アイチソン博士は英国や欧州全体の遺跡調査の体制や問題点に大変詳しく、比較として日本の発掘調査のあり方を視察するために来日し、当センターの発掘調査現場を見学に来られました。
日本の発掘調査現場で見慣れたベルトコンベアは、実は世界的には日本と韓国ぐらいでしか使用されておらず、日本の発掘調査の現場を大変興味深く見学されました。


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台湾から考古学者が文化財センターおよび府立博物館の視察に来られました

  平成24年8月23・24日の2日間、台湾から中央研究院史語言研究所の臧振華先生と國立清華大學人類學研究所の邱鴻霖先生が来阪されました。
今回の来日は、台湾で急速に進む大規模な発掘調査に伴って出土する遺物の管理システムの構築のため、日本における考古資料の取り扱いならびに保管状況の視察を目的とするもので、アメリカ・イギリスにも視察に行かれるそうです。
当センターでは、23日に本部調査事務所に来られたあと、中部調査事務所に移動し、出土遺物や写真資料などの保管や情報管理方法の実態を視察し、意見交換をしました。
翌24日は近つ飛鳥博物館ならびに弥生文化博物館の視察をされ、翌日は九州に向けて移動されました。
意外にも文化財行政においては、日本と同じような悩みを抱えていることもあり、様ざまな意見交換を通して、非常に有意義な時間を過ごすことができました。


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近鉄百貨店阿部野店こども服売場で「はにわ貯金箱作り」を開催しました

  夏休みの終わりが近づいてきた8月18日(土曜日)、19日(日曜日)の2日間、7月の「勾玉消しゴム作り」に続き、「はにわ貯金箱作り」「古代衣装体験」をおこないました。
紙コップを土台にして紙粘土をはりつけ、はにわの頭を作ります。紙筒にカラー画用紙を巻きつけ、お星さまやハート、お花の形に切り抜いた画用紙をはりつけ、胴体を飾ります。「にわとり型はにわ」はトサカや羽をつけます。「おどるはにわ」はポーズを決めて両手をつけます。
夏休みの宿題が…とたくさんのこどもたちが参加してくれました。おしゃれなはにわ、カッコイイはにわ、かわいいにわとり…頭の形を作るのはちょっと難しいようでしたが、ユニークなはにわがたくさんできました。 



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近つ飛鳥博物館でスポット展示「東大阪市瓜生堂遺跡・岩田遺跡・花屋敷遺跡の調査成果-弥生時代の方形周溝墓と中世の銭貨埋納遺構-」を開催しました

  近つ飛鳥博物館において、東大阪市瓜生堂遺跡・岩田遺跡・花屋敷遺跡の発掘調査成果のスポット展示を開催しました。
今回の展示では弥生時代の方形周溝墓から出土した土器や室町時代の銭貨埋納遺構から出土した銭貨も多数展示しました。
この調査は近鉄奈良線の高架化に伴う発掘調査で、広い面積を対象とした調査ではありませんでしたが、上記のような大きな成果をあげることができました。
報告書はすでに刊行し、一般にも頒布しております。
また、スポット展示に関連して、8月25日(土)に、当センターの黒須亜希子副主査が、近つ飛鳥博物館第49回土曜講座において「東大阪市瓜生堂遺跡・岩田遺跡・花屋敷遺跡の調査成果-弥生時代の方形周溝墓と中世の銭貨埋納遺構-」と題する講演を行いました。



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讃良郡条里遺跡 現地説明会終了しました。

  平成24年3月24日(土曜日)に、讃良郡条里遺跡の現地説明会を開催いたしました。集中豪雨で、時に霰・雹が降る悪天候にもかかわらず、282人とたいへん多くの方にお越しいただきました。アンケートなどでいただいたご意見も、今後参考にさせていただきます。
ありがとうございました。 



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近鉄百貨店阿部野店こども服売場で「勾玉消しゴム作り教室」を開催しました

  夏休みが始まったばかりの7月21日(土曜日)、22日(日曜日)の2日間、遊んで学んで夏の好奇心をふくらまそう!というテーマのもと、「勾玉消しゴム作り」「土器・銅鐸パズルに挑戦」「どき!ドキ?土器くらべ」をおこないました。
カラフルな消しゴム粘土を練って勾玉型に詰め、ゆでると消しゴムのできあがり。色も混ぜ方も自分好み、同じものはふたつとありません。すてきな勾玉消しゴムがたくさんできました。
会場には勾玉と土器についてのワークシートもご用意し、夏休みの自由研究をお手伝い。大阪府立弥生文化博物館学芸員にいろいろ話を聞いて、これでひとつ宿題が終わった!と喜んで帰っていかれる親子をみると、明日から学校という日まで宿題をためて慌てふためいた遠い日の記憶がよみがえりました。


8月18日(土曜日)と19日(日曜日)は「はにわ貯金箱作り」(要材料費)をします。ご参加お待ちしております。



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