大阪府文化財センター

文化財調査

金龍寺旧境内跡(高槻市成合 地内)

令和4年1月17日UP


 令和3年10月から西日本高速道路㈱が進めている新名神高速道路建設事業(高槻~八幡)に伴い金龍寺旧境内跡の発掘調査を実施しています。
 遺跡名の由来となっている金龍寺は、延暦9(790)年に建立された安満寺を前身とする寺院で、盛時には多数の坊舎があり、天皇の行幸もあったと伝えられています。また、江戸時代には桜の名所であり、『摂津名所図会』では松茸狩の様子が描かれています。昭和58年に焼失・廃寺となりましたが、現在も堂宇の石垣や参詣道沿いに丁石が残っています。
 今回はその参詣道にあたる部分の調査で、写真のような良好な縁石列・溝などが確認されています。

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成合3号墳(仮称)(高槻市成合 地内)

令和 3年12月13日UP


 成合3号墳(仮称)は古墳時代終末期の南に開口する横穴式石室を有する方墳で、令和3年9月から西日本高速道路株式会社が進めている新名神高速道路建設事業(高槻~八幡)に伴う発掘調査で見つかりました。
  古墳は金龍寺旧境内跡の遺跡内にあり、その規模は墳丘上段で南北4.5m、東西6.1m、裾部で南北6.7m、東西9.2mを測ります。石室の残存規模は全長3.7m、幅0.8m、高さ1.1mで、墳丘上に生えた樹木の根によって東西両側から圧迫されて変形しています。石室床面からは、30本以上の鉄くぎが出土しており、その出土位置から2基の木棺が埋葬されたと考えられます。

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大県郡条里遺跡(柏原市法善寺4丁目地内)

令和 3年 7月13日UP


 大県郡条里遺跡の発掘調査は、八尾土木事務所が進めている恩智川(法善寺)多目的遊水地事業に伴うもので、平成23年度から継続的に実施しています。今回の調査では、当遺跡で初めてとなる古墳出現期(庄内式期)の墳墓を1基確認しました。平面形は方形で、墳丘規模は約10~12mです。残念ながら埋葬施設は後世の開発により残っていませんでした。
 周溝内からは、庄内式期後半の庄内形甕や二重口縁壺などが出土しています。

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(↓↓↓ 恩智川(法善寺)多目的遊水地事業については、下記リンクをご覧ください。)
 恩智川法善寺HP
 寝屋川流域協議会 twitter

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梶原南遺跡(高槻市梶原3丁目ほか)

令和 3年 2月 1日UP


 令和元年度から2年度にかけて、新名神高速道路の建設に伴う発掘調査を実施しました。
 今回の調査で確認された遺構の時期は弥生時代中期・奈良時代・中世が中心で、特に調査範囲中央付近の微高地の上では奈良時代と中世の遺構・遺物が集中していました。
 奈良時代の遺構としては大型の掘立柱建物や木製の枠を持つ井戸を複数検出し、井戸の中からは墨書土器や斎串といった遺物が出土しました。
 昭和58年度に今回の調査区の南隣で行われた発掘調査では、古代山陽道の「大原駅(おおはらのうまや)」ではないかという意見のあった役所的な性格をもつ奈良時代の集落が見つかっており、今回確認された遺構もこれに関連する可能性が考えられます。

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