― 2017年度 ―
2017年4月掲載
ハナズオウ (花蘇芳) | ドウダンツツジ (灯台躑躅) |
堂島の米蔵の白壁のキャンパスに、若葉の緑色と、花蘇 芳の紅紫色が加えられて春の絵が完成です。 |
ツツジを名乗ておりますが、やや風変わりな花。真っ白で 小さく釣鐘のような花をいっせいに咲かせて儚く散ります。 |
ロクジョウオオムギ (六条大麦) | ヤエザクラ (八重桜) |
館内の麦畑です。麦を眺めている時には決まって頭の中 で、中島みゆきさんのあの唄が流れだします。感無量。 |
ソメイヨシノは葉桜となり、今は八重桜が見ごろです。しか し桜の葉を眺めていると、桜餅という選択肢も捨てがたく・・ |
2017年5月掲載
シラン (紫蘭) | 南部の曲家の草棟 シラン (紫蘭) |
十津川の民家の庭、少しお疲れの鯉のぼり一家をバックに 蘭の中では庶民派の紫蘭が、只今見頃を迎えています。 |
一方コチラの紫蘭は屋根の上です。民家の棟に芝土をの せ、その上に花を植え補強する草棟、風情がありますね。 |
アヤメ (菖蒲) | ツツジ (躑躅) |
アヤメ、ショウブ、カキツバタ、見分けがつき難いですが白 川の民家前で咲くこれはアヤメでございます、お間違いなく |
館内各所で咲くツツジの花が最盛期を迎えています。甘い 匂いに誘われて、蜜を吸った子どもの頃に戻りたし・・・ |
2017年5月掲載その2
カシワバアジサイ (柏葉紫陽花) | ホタルブクロ (蛍袋) |
初夏に向けて賑わいだすアジサイの仲間、葉が特徴的な 柏葉紫陽花の白い花が、只今見頃を迎えています。 |
ホタルブクロという哀愁のある名前やその容姿、どこを とらまえても、不思議な風情を感じる花です。 |
アザミ (薊) | アジサイ (紫陽花) |
館内各所で、アザミが紫色の花を風に揺らしています。 刺々しく思われがちですが、どうして可憐で素敵な花です。 |
梅雨を待たずして、アジサイの花は咲き始めましたが、 アジサイの葉の陰に、未だカタツムリの姿は見えず。 |
2017年6月掲載
クチナシ (梔子) | ヒメオオギスイセン (姫檜扇水仙) |
クチナシの花の、花の香りが~、漂っているのはここ、当館 越前敦賀の民家前でございます。 |
梅雨明けを待たずして、夏の太陽を連想させるヒメオオ ギスイセンの紅い花がフライング気味に咲き始めました。 |
アジサイ (紫陽花) | エラブユリ (永良部百合) |
ともすれば萎えがちな六月の気分には、雨に輝くアジサイ の花が効果的です。バックが竹林ならさらに良。 |
奄美の高倉周辺は、傍らの芭蕉の木と、咲き乱れる エラブユリの花が、南国ムードを醸し出してくれます。 |
2017年7月掲載
ハンゲショウ (半夏生) | ユリ (百合) |
半夏生は、暦のうえで田植えの目安となる雑節「半夏生」 の頃に、白い花を咲かせます。(飛騨白川の民家前) |
女性の美しさに形容される花だけあって、さすがの品格 さすがの存在感、只今館内各所で絶賛咲き誇り中! |
アガバンサス | カンナ |
アガバンサスと聞けば暑苦しいイメージですが、和名は 「紫君子蘭」と言い、その佇まいは何処か涼しげです。 |
大和十津川の民家横、情熱の花カンナが、夏など待って いられるか!と、鮮やかな紅色の花を咲かせ始めました |
2017年7月掲載その2
オーシャンブルー (琉球朝顔) | フヨウ (芙蓉) |
南国の海の碧を名前に頂いた琉球朝顔オーシャンブルー が、梅雨明けの夏の庭に咲きました。(長屋門前広場) |
見事に咲いた芙蓉の花の向こうには、草棟を頂いた 南部の曲家の屋根が望めます。 |
ルリヤナギ (瑠璃柳) | オミナエシ (女郎花) |
飛騨白川の民家の庭、ヒメオオギスイセンの紅色の相乗 効果で、瑠璃柳の花が二割増して涼やかに感じられます。 |
その佇まいからか、多くの俳句に描かれてきた女郎花 今日も憂いを身にまとい、その身を風に揺らします。 |
2017年8月掲載
ノウゼンカズラ (凌霄花) | クリ (栗の実) |
棚の上から「ごめんなさいよ!」と、ノウゼンカズラの橙色 の花がごあいさつ。(奄美大島の高倉横) |
まだ夏の暑い盛りですが、収穫の秋に向けて頭上では 栗の実がじわりじわりと成長中。(敦賀の民家前) |
ユリ (百合) | ナタマメ (鉈豆) |
入場の長屋門をくぐると石畳の脇には、街路灯のような 百合の花が、ひい、ふう、みい、よう、沢山咲いてます。 |
ナタ豆はジャックと豆の木のモデルなんだとか、なるほ ど空に連れていってくれそうな勢いで蔓を伸ばします。 |
2017年8月掲載その2
ムクゲ (槿) | ノウゼンカズラ (凌霄花) |
花だけ見れば芙蓉に似ているムクゲですが、葉っぱを見れ ば一目瞭然、ムクゲは小振りで、芙蓉は大きめです。 |
ノウゼンカズラが、まるで空から押し出されてこぼれ落ち てきたかのように、沢山の花をつけました。(高倉付近) |
黄コスモス (秋桜) | フヨウ (芙蓉) |
日向椎葉の民家前、秋を見据えて黄色のコスモス多角的 に乱れ咲きの図。 夏来りなば、秋遠からじ。 |
芙蓉の花の向こうに見えるのは、茅葺き屋根の上に芝棟 として植えている紫蘭でございます、風情あります。 |
2017年9月掲載
コスモス (秋桜) | ムラサキシキブ (紫式部) |
あの名曲の歌詞のように、淡紅のコスモスが秋の日の庭 先で揺れてます。ただし曇天のため陽だまりは見当たらず |
女流作家の名前を頂いたこの花は、丸い実が特徴的で 今まだ淡い色は、しだいに鮮やかな紫へと変わります。 |
フジバカマ (藤袴) | ウド (独活) |
儚く美しくさり気なく、小宇宙のような藤袴の花。その佇ま いからは哀愁さえ漂ってきます。 褒めすぎたかしら・・・ |
秋雨の空に開いた打上げ花火のようなウドの花、光る 水滴を従えた姿には、生命力がみなぎっています。 |
2017年9月掲載その2
ノギク (野菊) | キンミズヒキ (金水引) |
白川の民家付近の花壇の片隅に、健気に咲くのは野菊の 花。「民さんは野菊のような人だ」でお馴染みの野菊です。 |
金水引、その形状が冠婚の慶事で用いられる水引に似 ていることから名前づけられました。(能勢の民家横) |
フジバカマ (藤袴) | ヒガンバナ (彼岸花) |
藤袴の匂いに誘われて、この時期当館には2000キロを旅 する蝶、アサギマダラが時々ふらりと飛来してくれます。 |
館内のあちらこちらで咲く彼岸花の鮮やか過ぎる紅色に 今年もココロかき乱されて、そして秋は深まりゆきます。 |
2017年10月掲載
シュウメイギク (秋明菊) | カキ (柿の実) |
秋明菊とは名乗ってますが、実際はアネモネさんちの身内 とか。なるほどよく見れば、顔立ちがファニーです。 |
夕焼け、紅葉、そして柿の実、日本の正しい秋の風景に は、とにかくオレンジ色が必要です。(椎葉の民家前) |
カリン (花梨の実) | ソバ (蕎麦) |
ハチミツ漬けにしてよし、カリン酒にしてよし、秋から冬にか けて大活躍の花梨の実が、見上げれば寒空に二つ・・・ |
畑いっぱいに咲くのはソバの白い花。信州信濃の蕎麦より も、あたしゃ民集のソバがいいってね、あーこりゃこりゃ! |
2017年10月掲載その2
民家集落博物館の紅葉 | |
民集博は衣替えの季節です。あちらこちらの木々達が、彩り豊かな衣装を身にまとうべく只今お着替えの真っ最中! 木枯らし一号も吹きました、紅葉の見頃も近いはず。機を逸することなく、どうか秋の博物館へ足をお運びください。 |
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ピラサンサ (常盤山樝子) | ツワブキ (石蕗) |
美しく赤い実をつけるピラサンサ、あるいはピラカンサス? どちらにしてもトボケタ名前ですが、実際はバラの仲間・・・ |
冬へと向かう季節に、あえて黄色の花を咲かせ周囲を 和ますツワブキの、そのひた向きさに惚れそうです。 |
2017年11月掲載(紅葉だより)
北河内の茶室を臨んで | 越前敦賀の民家周辺 |
信濃秋山の民家を仰ぎ見て | 摂津能勢の民家横 |
館内のいたるところ、古民家の周囲でも木々が、紅葉、黄葉に染まり、皆様のお越しをお待ちしております。 黄色、山吹、朽葉色、緋色、紅色、茜色・・館内を散策し、博物館に散りばめられた秋の色を探してみてください。 |
2017年11月掲載(紅葉だより)その2
小豆島の農村舞台周辺 | 北河内の茶室前 |
大和十津川の民家横 | 能勢の民家裏竹林を背に |
博物館の秋はいよいよ深まり、紅葉、黄葉に染まった古民家の周辺の樹々も、今が見頃となりました。 黄色、山吹、朽葉色、緋色、紅色、茜色・・館内を散策し、散りばめられた秋の色を探してみてはいかがでしょう。 |
2017年11月掲載(紅葉だより)その3
五輪の塔周辺 | 十津川民家前のナンキンハゼの落ち葉 |
農村歌舞伎舞台横 | 摂津能勢の民家を臨む |
秋深し、民家集落博物館の紅葉は、今が見頃を迎えております。 頭上には燃える紅葉、足元には黄色の絨毯、 期間限定で鮮やかな秋色に染められた博物館が、皆様のお越しをお待ちしております。 |
2017年12月掲載
ナンテン (南天) | サザンカ (山茶花) |
敦賀の民家前、来る新年を見据え、災難を転じてくれると 云う南天が、四方に睨みを利かせております、ぬかりなし |
咲き乱れる山茶花の花の白を、その頭上に広がる冬晴れ の空の青さが引き立てます。(白川の民家横の竹林辺り) |
スイセン (水仙) | マンリョウ (万両) |
この冬初めて咲いた水仙の花が、本格的な冬の到来と、 やがて来る春の訪れを、そっと教えてくれました。 |
南天同様に、縁起物としてお正月に喜ばれる万両の木が 宝珠が如き赤い実を、たわわに実らせております。 |
2018年1月掲載
ロウバイ (蝋梅) | ウメ (梅) |
花の少ない冬の間、孤軍奮闘館内を盛り上げてくれるのは ロウ細工が如き黄色いこの花です。(日向椎葉の民家前) |
冬来りなば春遠からじ。梅園の片隅で、東風を待ち膨らむ 梅のつぼみが、近づく春を教えてくれました。 |
スイセン (水仙) | サザンカ (山茶花) |
口を尖らせ水仙は、ここ数日の冷え込みが、厳し過ぎるよ たいがいにしてよと、泣き言いっていたとか、いないとか。 |
見上げた冬空に、そそり立つ竹林と、紅く咲く山茶花の 共演が素敵で、思わずパチリ。 (能勢の民家あたり) |
2018年2月掲載
スイセン (水仙) | ロウバイ (蝋梅) |
スイセンには雪中花という別称もあるそうで、雪の中から 春の訪れを告げてくれるらしい・・で、そろそろかな、春は? |
寒空の下咲く蝋梅の花は冬の季語として度々俳句にも詠 まれます。 蝋梅の つばらに空の 凍てにけり 石原舟月 |
ウメ (白梅) | ウメ (紅梅) |
待ち焦がれていた梅の花が咲きました。 記録的な寒波の襲来に、例年より少しばかり遅れた開花とはなりましたが、 館内の梅園に、紅白あわせ梅の花が咲きました。お誘い合わせて、綻び、開き始めた春を愛でにお越しください。 |
2018年2月掲載その2
「東風吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」 ここは大宰府天満宮じゃないけれど、咲き誇るのは かの飛梅じゃないけれど、民集博の梅たちもまた、吹き始めた暖かい風に誘われて、館内を春色に塗り替えます。 |
2018年3月掲載
ナノハナ (菜の花) | フキノトウ (蕗の薹) |
春の代名詞。野山で、畦道で、当館白川の民家あたりで黄 色の花を揺らします。眺めてよし、辛子和えにしてまたよし |
大地を割って芽吹いたフキノトウ、天ぷらにして頂いた時の 口に広がる仄かな苦味が愛おしい。嗚呼、春のにがみ・・ |
アセビ (馬酔木) | ウメ (梅園全景) |
入場の長屋門を抜けるとすぐそこ、たわわな果実のように 咲く、アセビの白い花が、皆様をお出迎えいたします。 |
堺の風車を臨む民集博の梅林は、そろそろ見納めです。 あちこちに咲き始めた春の花にバトンを渡し、有終の美。 |
2018年3月掲載その2
堂島の米蔵と桜 |
飛騨白川の民家を臨む |
長屋門を覆う桜の木 |
水仙、菜の花、桜、奥に椎葉の民家 |
三寒四温で行きつ戻りつしていた季節が、ここへ来て一気に加速度を増し走り出した様子、下を向いている間に館内は たちまち薄紅色に染まっていました。そして見上げれば、風に揺れる桜の花が・・・民集博の桜は見頃を迎えております |