大阪府文化財センター

イベント・活動 平成28年度

交野市所在、坊領遺跡の現地公開を3月4日(土)に開催しました。 (平成29年 3月10日UP)



 坊領(ぼうりょう)遺跡は交野市星田北・藤が尾一帯に広がり、北西部には天野川が流れ、中央部はJR片町(学研都市)線が横切っています。
 今回の調査は、星田北2丁目で計画された土地区画整理事業に伴うもので、交野市教育委員会の指導のもと、平成29年2月1日より約1,200㎡にわたって発掘調査を開始しました。
 その結果、これまでに弥生時代中期の方形周溝墓と後期の井戸など、そして、古墳時代中期の竪穴建物や溝のほか、現在のところ詳細な時期は不明ながら数棟の掘立柱建物が検出されました。
 さらに、これらと共に、弥生時代の土器や石庖丁などの石器、古墳時代の土師器や須恵器などの遺物が出土しました。
 これら興味深い成果を地元の皆様に広く知ってもらうため、現地公開を実施しました。当日は天候にも恵まれ、約170人の方がたにご来場いただきました。
 遺構や遺物の解説を行った後には、調査がさらに進展することを期待するというお言葉や、出土遺物を公開してほしいというご希望、そして、報告書で詳細な成果が明らかにされることを楽しみにしているというご意見などを数多く賜りました。

 なお、現地公開資料 は、当HP「資料・データ」欄に掲載しています。

坊領1
坊領2
坊領3

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松原市の「まつばらテラス(輝)」において、当センター保管資料が展示されています。 (平成29年 2月15日UP)



 まつばらテラス(輝)は「健康・学び・交流づくり」をめざし、さまざまな世代が利用する施設として平成29年1月15日にオープンしました。
 一角に文化財の普及啓発を図る展示コーナーが設けられ、当センターが発掘調査を実施した松原市所在の池内遺跡出土の弥生土器、石鏃等が展示されることになりました。
 地元の遺跡から出土した資料を皆さまに見ていただく機会ができ、喜ばしいことです。
 展示コーナーは1階ロビーにあり、平成29年7月まで展示されていますので、是非お出かけ下さい。

・参考リンク  まつばらテラス(輝) (外部サイト)
館全景
ミニ展示

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茨木市所在、郡遺跡・倍賀遺跡の現地説明会を1月29日(日)に開催しました。 (平成29年 1月31日UP)


 この発掘調査は、茨木市松下町2番2において、平成28年6月から、茨木市教育委員会と共同で実施しております。
 新聞やニュースで、弥生時代の大規模な方形周溝墓群が発見されたと大々的に報道していただいたおかげで、当日は約1,200人という多くの見学者の方にご来場いただくことができました。
 調査地内に下りて実際に出土した状態のままの土器を間近で見ていただき、遺跡を実感していただくことができました。また日頃、遺跡の発掘というものに接したことのない方のために、発掘調査風景を見ていただこうと、実際に発掘の作業風景も見学していただきました。
 遺物展示では平安時代の遺物と合わせ、ニュースで話題となった弥生時代の「人形土製品」、土器・石庖丁・管玉・石剣等を展示しました。
 当日は、途中から小雨が降り始めましたが、事故なく無事説明会を終えることができました。しかし、予想をはるかに上回る見学者の方々の来場のため、長時間お待たせすることになりました。今後、この反省を活かし、より良い現地説明会ができるよう努めていきたいと思っております。

郡・倍賀遺跡1
郡・倍賀遺跡2
郡・倍賀遺跡3

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茨木市所在、郡・倍賀遺跡において茨木市立畑田小学校の現場見学会を行いました。 (平成29年 1月19日UP)


 平成28年12月9日に、茨木市立畑田小学校の6年生と5年生、引率の先生の約100名が参加した、発掘現場見学会を行いました。
 当日は晴天に恵まれ、「出土した土器をさわろうコーナー」や「発掘体験コーナー」に取り組んでもらいました。
 「出土した土器をさわろうコーナー」では、普段では教科書や博物館などで見ていても、さわることのない弥生土器や石庖丁の感触や重さを体験しました。また、「発掘体験コーナー」では、思い思いに竹べらや小さなスコップを手に、土の中から土器片を発掘しては、色々な質問を担当者に投げかけ、時間を忘れて熱心に取り組んでいました。
 短い時間でしたが、身近にある遺跡での見学会をとおして、文化財への理解を深めてくれた貴重な時間となりました。また、参加した児童の皆さんから丁寧な感想文を頂きました。ありがとうございました。

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松原市所在、池内遺跡において天美北小学校の現地見学を平成28年12月1日に開催しました。 (平成29年 1月19日UP)


 地元、松原市立天美北小学校の2年生48名、3年生56名が遺跡見学にやってきました。
 この発掘調査は天美東土地区画整理事業に伴うものです。
 遺跡の中に入ってもらい、遺構を掘削している発掘調査作業を目の前で見学していただきました。また、弥生時代の土器、古墳時代の土師器や須恵器などの解説をし、実際に土器に触れてもらう機会としました。みなさん、興味津々いろいろな質問が飛び交いました。

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尼崎市立田能資料館特別展「弥生のガラス-2000年前の青い装飾品-」において、当センター保管資料が展示されています。 
(平成28年12月 9日UP)



 当センターが発掘調査を実施した東大阪市巨摩遺跡・亀井遺跡、八尾市久宝寺遺跡出土のガラス勾玉、玉が展示されています。
 展覧会では、弥生時代のガラスに注目し、展示されています。

 展覧会は平成28年12月18日まで開催されていますので、是非お出かけ下さい。

・参考リンク  尼崎市立田能資料館 (外部サイト)
ガラス勾玉
パンフレット

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東京都町田市の和光高等学校の「日本古代史研究旅行」を受け入れました。 (平成28年10月25日UP)


   和光高校では、2年生の選択講座として、フィールドワーク研究旅行を行っています。奈良、大阪、京都、滋賀を巡る旅行のうち、10月13日、
  当センターの発掘調査現場見学と弥生文化博物館での体験学習を受け入れました。
   午前中、弥生文化博物館において、鏡の鋳造体験と弥生時代の土器洗浄をしてもらいました。午後の現場見学は茨木市に所在する
  郡・倍賀遺跡です。生徒にとっては実際の発掘現場を見る機会はほとんどなく、遺跡で見つかった弥生時代の方形周溝墓を目の前にして、
  興味津々でした。
   数年、受け入れている中、「関西で考古学を学べる大学」を卒業後の進路として定めた生徒もおり、貴重な体験となっています。

鏡鋳造体験
【写真1】鏡鋳造体験

池上曽根遺跡見学
【写真3】池上曽根遺跡見学

土器洗浄
【写真2】土器洗浄

郡・倍賀遺跡
【写真4】郡・倍賀遺跡(周溝墓)調査見学


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石川県輪島漆芸美術館開館25周年記念特別展「漆椀の世界―時代椀と輪島塗椀―」において、当センター保管資料が
展示されています。 (平成28年10月25日UP)


 当センターが発掘調査を実施した大坂城跡出土の漆器椀が展示されています。
 展覧会では、漆椀の歴史や、時代を越えて人々に愛好される名椀、工芸家たちが不変のテーマとして取り組んだ椀をご紹介し、その製作技術を交えてひも解き、漆工芸の今後を探る礎とすることをテーマにしています。
 展覧会は平成28年11月7日まで開催されていますので、是非お出かけ下さい。

・参考リンク  石川県輪島漆芸美術館 (外部サイト)
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大阪歴史博物館 特別企画展「都市大阪の起源をさぐる」において、当センター保管資料が展示されました。
 (平成28年 9月 6日UP)


 当センターが発掘調査を実施した大坂城跡・難波宮跡(大阪市)、小阪遺跡(堺市)、大庭寺遺跡等の出土品が展示されました。
 上町台地北部の地には、難波宮が置かれる以前から人やモノが行き交う状況が生まれていたと考えられ、これまでの発掘成果から大阪における都市の始まりに迫る展覧会でした。
 展覧会は平成28年7月16日から8月29日まで開催されていました。

・参考リンク  大阪歴史博物館 (外部サイト)
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大阪府立今宮高等学校の「考古学入門」講座を受け入れました。 (平成28年 8月12日UP)


 8月1日から5日の5日間、今宮高校の特色ある授業「考古学入門」夏期集中講座を実施しました。1日は吹田市に所在する吹田操車場遺跡において、土層の観察を学び、遺構の検出、平板測量を行いました。2日は茨木市に所在する郡・倍賀遺跡に移り、弥生時代の溝を掘ってもらいました。土が固く、掘削が大変でしたが、土器が多量に含まれており、熱心に作業をしていました。猛暑の中、お疲れ様でした。発掘調査の一端を体験できたかと思います。
 3日は大阪府立近つ飛鳥博物館、4日・5日は大阪府立弥生文化博物館での実習作業でした。
 この中から、将来の考古学者が生まれることを願っています。

土層
【写真1】土層の違いを観察

測量
【写真2】平板測量を体験

掘削
【写真3】弥生時代溝の掘削


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柏原市立歴史資料館 夏季企画展「まじなう」において、当センター保管資料が展示されています。(平成28年 7月12日UP)


 当センターが発掘調査を実施した讃良郡条里遺跡(寝屋川市・四條畷市)出土の絵馬、人面墨書土器が展示されています。
 今回の展覧会は、奈良時代を中心とした古代で、柏原市内の遺跡から出土した祭祀、「まじない」に関する資料を展覧し、市外の資料も交えながら、当時のひとびとの思いをたどろうとするものです。
 展覧会は平成28年8月28日まで開催されていますので、是非お出かけ下さい。

・参考リンク  柏原市立歴史資料館 (外部サイト)
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泉佐野市立歴史館いずみさの 開館20周年記念 平成28年度春季特別展 『卑弥呼の時代と泉州 ―拠点集落「下田遺跡」を探る―』において、当センター保管資料が展示されています。 (平成28年 5月31日UP)


 当センターが平成28年4月より指定管理を受けました歴史館いずみさのにおいて、堺市下田遺跡、泉佐野市湊遺跡の資料が展示されています。百舌鳥古墳群の誕生にかかわる重要な遺跡として注目されています。銅鐸や特殊な木製品も展示していますので、是非お出かけ下さい。
 平成28年7月10日まで開催されています。また、6月18日には講演会もあります(事前申し込み)。

・参考リンク  泉佐野市立歴史館いずみさの (外部サイト)
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摂津市所在、明和池遺跡の現地説明会を4月16日(土)に開催しました。 (平成28年 4月22日UP)


 この発掘調査は、北大阪健康医療都市(健都)のまちづくり事業に伴い、摂津市教育委員会と共同で行っております。
 調査担当者から今回みつかった弥生時代後期の竪穴建物や流路について説明を行った後、見学者の皆様からの疑問や質問にお答えしました。
 遺物についても、竪穴建物の中や流路からみつかった弥生土器をはじめ、石庖丁・石鏃などの石製品や平安時代の土器を展示し、それぞれの遺物について解説を行いました。
 また、大阪府立弥生文化博物館が土器パズルのブースを設け、来場された小さなお子様はもちろん、大人の皆さまも楽しんでおられました。
 過去に実施された明和池遺跡でみつかった土器に触れるコーナーを設け、見学者の皆様に昔の人々が使っていた器を直接手にしていただき、当時の生活に思いを馳せておられる方も多く見受けられました。  当日は天候にも恵まれ、摂津市や吹田市の方々を中心に約170名の参加者があり、盛況のうちに説明会を終えることができました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。


なお、現地公開資料は、当HP「資料・データ」欄に掲載しています。

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【写真1】説明風景

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【写真2】遺物展示

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【写真3】土器パズル・ふれ合い


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